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マーモット先生と語る会②

マーモット先生の講演では、
カナダにおいては、先住民の集団のコミュニティのエンパワーメントが強いほど、文化的な継続性と自らの運命に対するコミュニティの支配力が大きいほど、思春期の自殺率が低いことをケースを通して説明されました。

不平等が共生社会のつながりを損なうこと、
が健康の公平性にとって重要であること。

子どもの潜在能力を十分に発揮するため、生まれたときからの環境が大切であり、小児期からのアプローチ。コミュニケーション。

貧困は健康問題であるという事実を伝えていく重要性。

ラベリングの怖さ。
相互理解の大切さ。

民間ビジネスは利益が必要であるため、ともに取り組むのは難しいことが多い。

個人で対応できなくても、役割として伝えていくことができる。

はじめるのに、遅すぎることはない!
「手遅れ」はない!
 というメッセージとともに、
医療者として進んでいく姿勢を伝えてくださいました。

マーモット先生と語る会①

6月15日 土曜日午後、順天堂大学にて、
上記学習会が開催されました。

マーモット先生は、前世界医師会会長、「健康格差」著者です。

マーモット先生の紹介のあと、3つのグループから発言がありました。

順天堂大学医学部6年生より、「基礎ゼミの5週間で学んだ『健康の社会的決定要因(SDH)』」について。
ここでは、東京民医連中堅医師交流集会でも見せていただいたビデオを通しての発表でした。

経済・人間関係の貧困、自己の所属感、
関係性の“ため”、つながりの貧困、
経験の貧困、文化の貧困、

日本でも16.3%、6人に1人の子供が貧困の状態であり、
子供を歯医者につれて行きたくても、仕事を休めなかったり、
頼める人もいない現状、見えない貧困、
ホームレスは14倍の死亡率になるなど。

水本潤希先生より、「社会的バイタルサイン 日常診療に健康の社会的決定要因を実装する」。
この考えは、プライマリ・ケア連合学会で参加したワークショップでも学んでいました。
HEALT+Pで患者さんの社会的状況を把握する方法について話されました。

健康の社会的決定要因;収入、教育、住居、医療サービスへのアクセス、幼少期の体験、社会的支援、コミュニティ、仕事、栄養・食事。相互に作用し、生涯にわたり、受け継がれ、個人では変えられない。

西岡大輔先生より、「日本の健康の社会的決定要因の現状と社会疫学が示すエビデンス、その対策」。
日本の医療費は安く、寿命は長い、素晴らしいシステム。
子供がいるひとり親世帯は半分が貧困状態。
非正規雇用の増加、
増加する外国籍患者に対する不十分な診療体制、
言語的障壁、文化的差異を考慮する必要性
ひとり暮らし高齢者増加、
社会的処方。

日常診療においても、つながりの少ない方の治療は難渋することも多く、ケースによってはHEALT+Pによるカンファレンスが有効であろうと思われました。

6月の行事食

本日お昼は行事食でした。

190612検食ADSC_0592

ご飯は、鯵と大葉、白ゴマの入ったものでした
盛り鉢・じゅん菜あんかけ
揚げ茄子肉味噌かけ
酢の物(茗荷、胡瓜)
手作り水無月風

どれも、梅雨を乗り切れるようなさっぱりした味で
おいしくいただきました

「認知症とともに楽しく生きよう」

5月21日火曜日午後、「認知症とともに楽しく生きよう」の集いに参加し、
「認知症とともに生きる」 丹野智文さんの講演を聞いてきました。

大雨の中、100人を超す参加者で室内はいっぱいでした。

若年性認知症を発症したときの経過から始まり、
介護者の会で「わかってくれた」と感じ、
病気をopenにしてから楽になり、
サポートを受けるようになったこと。

自分が忘れても周りは覚えてくれている、
人とのつながり、環境の大切さ、
介護者、サポートの人はパートナーであり、
本人のできることを奪わない、
取り組んでできれば自信になる。

怒らない。
失敗して悪かったという気持ちだけ残り、
なぜ失敗したのかはわからない。

迷惑をかけたくないと鬱になり、何もしなくなる危険性。

守られるのではなく、
目的達成のための手助けを、
自分らしい生活を。

病名ではなく、その人を見てほしい。

診断初期から守られる必要はない。

怒りっぽくなったんではなく、怒らせる状況になっている。

本人も家族も病前を追い求めてしまうが、
できなくなったことを受け入れ、できることをやっていく。

認知症を支える社会づくりを希望する。

本人のために何ができるかではなく、
本人と一緒に何ができるか。


家族には家族の人生を楽しんでほしい。

認知症予防ではなく、
認知症になっても大丈夫な社会・関係づくり。

認知症になったらダメなのか?

認知症だからできることとして、
認知症とともに生きる希望宣言を出した。

一足先に認知症になった私たちからすべての人たちへ。

ケアにあたるものとして、心に響く、気づきの多い時間でした。

丹野さん、そのほかの病気と共に生きておられる方、ご家族の方、お話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会④

インタラクティブセッション 「コミュニケーション・トレーニング Vital talk の実際と日本におけるその応用可能性について」
提供される医療≠患者が求めている医療
アメリカ緩和ケア医に学ぶ医療コミュニケーションの確立

何が一番大事なのか
希望⇔現実
喜び⇔悲しみ
信念⇔疑念

感情データ、認知データを追跡する
医師もこころを伝えられる?共感を示せる

意図的な練習・実技⇒フィードバック⇒試して結果をみる⇒自分自身が変わることを決定する

いつも患者の課題から始める
共感を明確に示す
大きな目標を話す
完全で献身的な注意を患者に向ける(少なくとも一度は)

自分の主観で共感している 行動でみせる

患者の感情を直そうとしたり、鎮めようとしないこと
気づき、何らかのかたちで伝える


そのまま日本で取り組むには難しさもあると思われますが、
苦手な人も一定の方法で取り組めるよいツールだと思いました。

学会ジョイントプログラム 「プライマリ・ケアのための漢方 次の一手」
陰と陽、気虚、気鬱、気逆、
考え方に始まり、臨床経過によっても変えてみる必要性、

また、お湯で溶くことで、内服した直後に効いている芍薬甘草湯などは、
舌や嗅覚からも効いている可能性について話されました。

在宅で舌痛症で苦しんでいる方への処方について相談させていただきました。
ご本人と相談して、改善するか処方してみたいと思います。

今回の学会も、多くの出会いと学びを得たものとなりました

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会③

インタラクティブセッション 「社会的バイタルサイン;SVS-患者中心の医療を多種職で実現する」
4つのブースに分かれ、基礎知識;SDHとSVS、SVSの7項目、ケース例示、エビデンス、共有と応用について学びました。

社会的な状況が可視化でき、
それぞれの職種で得た情報を皆で共有し、
今後の関わりにつないでいくことができるツールだと思いました。

ここではSVS;HEALTH+Pとしてとらえていました。

Human relations 人間関係
Employment 収入、仕事内容、労働環境
Advanced-ADL 趣味、活動、生きがい
Literacy and Learning environment ヘルスリタラシー(健康観)、幼少期の教育環境
Take food、clothing、shelter 食事、住居、地域
Health care systems 保健・医療・福祉・介護サービス
Patient preference/values 意向、価値観、性格など

学会ジョイントプログラム 「心身医学的な視点を症例検討会に取り入れたら」
心身症の定義にはじまり、精神科との違いについて確認しました。

困ったときに、認知を変えるために、勘定の気づき、知識を与える、病状の意味づけをする。
また、システムを変えるために、還元主義、大きなシステム(ガイドラインなど)、巻き込む人を増やす。

ライフレビューで本人の表現力をアップさせるチャンスを待つ。
ライフイベントのときの気持ちを聞く。やりとりの中で話せるようになる。

症状があるとき、心の体験を聞く。
1、感情に気づいているか?
2、思考の反芻していないか?
3、心身相関の理解、体験は?

他人との混乱した関係、人間関係で我慢、怒りの抑圧、隠れた怒りを発見する。

否定的感情など、考えるのが当たり前と思っている。
リラックスして感情表出することで症状緩和する。

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会②

午後からビブリオバトルに出ました。

プライマリケアにつながる本を5人が紹介し、そのうち読んでみたい本を投票で選ぶ、といった企画でした。
薬の調合に似た内容が魔法で行われるまんが、
妖怪の本;死後の世界がアイヌ地方など、その地域によって異なること、グリーフケアや困難を乗り越えるためのものが地域ごとにあること、
精神病院体制の終わり、生き方が制度で管理されている、急性期疾患が治るという形が慢性期疾患にも当てはめられてしまっている現状、施設化、当事者主権・ケアから、読み手から実践者になるという新しいうねりをつくろうという意気込みを感じるもの、
オトコとして、ヴァンパイアとして、ではなく、わたしとして、色メガネをはずして現実をみてみるといった内容など様々でした。

福島も参加し、「今夜ヴァンパイアになる前に」L.A.ポール著について紹介しました。

紹介文;私たちはPCの現場に関わることを選び、今日、この学会会場に来ています。医療職につく、PCの現場で働く、その経験が、私たちの見方を変容し、認識を変容し、個人を変容し、人生を変えるのです。今日ここで出会った皆さんと、感じ考える経験を通し、それぞれが新たな自己を創造し発見する時間を過ごせればと思います。

写真はビブリオバトル主催の方が撮ってくださったものです。
かかP5182073

おおP5182075

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ビブリオバトル1

ビブリオバトル2

18人の方から選んでいただき、チャンプ本になりました。
いいP5182139

最後に参加した皆さんと一緒に。
ううP5182140

本を通して感じたこと、考えたことをことばにして分かち合う素敵な時間が持てました

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会①

5月17日から19日まで上記学会が京都で開催されました。

5月17日訪問診療終了後、京都に向かいました。

5月18日朝一番、

教育講演 「セルフケアできていますか?マインドフルネスを活かして」
昭和大学医学部 医学教育学講座 高宮有介先生

・not doing but being
・過去を変えることは出来ないが 意味を変えることは出来る
・マインドフルネスで慢性疼痛や再発うつへの効果
・死に向き合う医療者のための燃えつき防止プログラム;GRACE
Gathering attention 注意を集中させる 身体感覚に注意を集中し、呼吸を調え、地に足をつける
Recalling intention 意図を思い起こす 今、ここで担っている役割や目的・動機を意識する
Attuning to self、then other まず自分の思考・感情・身体に波長を合わせてから相手に波長を合わせる
Considering what serves best もっとも適切と思われる行動は何かを見極める *not knowing 真実は知らないという態度、白紙で関わる
Engaging Enacting Ending 関わり、行い、終結 Act、then end 行為し、それから終結する

自分自身のストレスを振り返り、
心のタンクの水がどれぐらいあるか、
注いでくれるものは何か、
出してしまうものは何かについて考えました。


シンポジウム 「ポジティブヘルス;人間中心のイノベーションを支える新たな健康の概念」
都市部、へき地、ほか、多様な場所で活躍されておられる方々から、
健康観、健康生成論、メンタルヘルスの当事者活動、
地方の人の暮らし、健康観、ピアサポート、
遊び学び続けるシステム共創、
学び方、働き方、暮らし方、つながり方、
多様性×創造性=共創的な学び
住民参加でこんな学校になったらいいな、越える学校;閉じていない、様々な人が出入りする場、
シェアビレッジ、目的性、方向性を手放す、
専門職→本人主導の対話、
「体が動ないことが不幸なのではなく、それを理由に自分で決められなくなったり、好きなことができなくなるのが不幸」
といったお話でした。

学校再構築を通した地域づくりについては非常に興味深いものを感じました。

検食

5月15日は検食でした。

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変わりご飯、竜田揚げ、ブロッコリー卵ソテー、真砂和、ヨーグルトでした。

とてもおいしくいただきました
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柳原病院Dr 福島智恵美

Author:柳原病院Dr 福島智恵美


足立区にある柳原病院のDr 福島智恵美 のブログです。

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